家出少女と出会いました。2人の少女です。
どこで?と聞かれれば、ネットの掲示板で、という答え方になります。親と喧嘩をしたのか、それとも自立したいと感じたのかはわかりませんが、とにかく家を出た女の子たちが、しかしいきなり1人で生活できるわけもなく。
そんな少女たちが助けを求めるのが、僕のような大人と呼ばれる年齢に達している男たちであり、そこに利害関係が生まれるからこそ成り立つ関係があるわけです。
利害関係は、ちょっと違うかもしれません。どちらにとっても“利”の方が多いはず。
彼女たちにとっては、一時的ではありますが、飢えから解放されるわけです。僕にとっては、一時的かもしれませんけど、あらゆる欲求が満たされることになるわけです。
掲示板には、「こっちは2人です」とありました。だから、2人の家出少女と会うことになったわけですが、僕としては何人だろうが構いません。むしろ、先ほどの“利”が大きくなるだけだと思っています。だって、少女2人と一緒に過ごせるなんて、考えただけでも“利”しかないじゃないですか。
どうしても帰りたくないと…
2人の家出少女は、本当にごく普通の女の子たちでした。不良と呼べるような格好などもしておらず、敬語も使えるような普通の女の子です。確かにちょっと悩み事を抱えてそうな、決して満たされているような雰囲気は感じませんでしたが、それでも、ぱっと見は家を出ようと考えるようには見えませんでした。
一応、家に帰った方がいいのではないか、という促しはしておきました。本心はともかくとして、それは大人の立場としては言っておかないとと思いまして。
でも、どうしても帰りたくないということだったので、一緒に過ごすことに。
とても素直でした。わがままを言わないような女の子たち。2人でいることが、そうさせたのかもしれません。2人でいると余計にわがままになりそうですが、きっとこれは逆なのでしょう。
2人だと、むしろ我慢できたり抵抗感がなくなったりするのだろうと思います。2人一緒だから大丈夫だろうと、そういう心理が働くのでしょう。
何か欲しているものはあるかと聞いても、2人で顔を合わせながら、「特にないです」と言ったりしていました。「自分がわがままを言えば、男の人にだけではなく、一緒にいるこの子にもわがままだと思われるかもしれない」という心理も働いていたような気がします。
非常に物分りが良く、おとなしく、そして、大きな“利”を僕にもたらしてくれた家出少女の2人。今はどのような状況になっているかはわかりません。僕はあまり長期的にこういう女の子たちと付き合わないことにしているので。
ただ、こういう女の子たちがいる限り、僕は掲示板で“利”を求めてしまうのでしょう。